直交方向へ散乱する2物体の運動量保存則

直交方向へ散乱する2物体の運動量保存則

なめらかな2次元平面上で運動をおこなう物体1(質量 \( m_{1} \) ), 物体2(質量 \( m_{2} \) )について考える.

はじめ, 物体1と物体2はそれぞれ速さ \( v_{1} \) , \( v_{2} \) で同一直線上を同じ方向に運動しており, \( v_{1}>v_{2}>0 \) であり, しばらく後に弾性衝突を行なったとする. 衝突後, 物体1ははじめの運動軸から \( 30^{\circ} \) , 物体2は \( 60^{\circ} \) だけずれた方向へと直進した.

衝突後の物体1の速さ \( v^{\prime}_{1} \) 及び物体2の速さ \( v^{\prime}_{2} \) を \( m_{1} \) , \( m_{2} \) , \( v_{1} \) , \( v_{2} \) をもちいて求めよ.

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物体1と物体2を系とみなせば, 衝突によって系の運動量が変化しないという運動量保存則が成立する.(運動量保存則)

ここで, 運動量はベクトル量であり, これが衝突前後で一定に保たれていることから, 衝突前の系の運動量ベクトルと衝突後の系の運動量ベクトルについて次図のような関係が成立する.

上図より, \[\begin{aligned} m_{1}v_{1}^{\prime} &= \left( m_{1}v_{1}+m_{2}v_{2} \right) \cos{30^{\circ}} \notag \\ \therefore \ v_{1}^{\prime}&= \frac{ \sqrt{3} \left( m_{1}v_{1}+m_{2}v_{2} \right) }{2m_{1}} \notag\end{aligned}\] \[\begin{aligned} m_{2}v_{2}^{\prime} &= \left( m_{1}v_{1}+m_{2}v_{2} \right) \cos{60^{\circ}} \notag \\ \therefore \ v_{2}^{\prime}&= \frac{ m_{1}v_{1}+m_{2}v_{2} }{2m_{2}} \notag\end{aligned}\]

2物体のはじめの運動方向軸とそれに対して垂直な方向軸に対する運動量保存則を用いればよい.

運動量保存則により, 次の2式が成立する. \[\begin{aligned} m_{1}v_{1} + m_{2}v_{2} &= m_{1}v_{1}^{\prime}\cos{30^{\circ}} + m_{2}v_{2}^{\prime}\cos{60^{\circ}} \notag \\ 0 &= m_{1}v_{1}^{\prime}\sin{30^{\circ}} + m_{2}v_{2}^{\prime}\sin{60^{\circ}} \notag\end{aligned}\]

これらを \( v_{1}^{\prime} \) 及び \( v_{2}^{\prime} \) について解くと, \[\begin{aligned} v_{1}^{\prime}&= \frac{ \sqrt{3} \left( m_{1}v_{1}+m_{2}v_{2} \right) }{2m_{1}} \notag \\ v_{2}^{\prime}&= \frac{ m_{1}v_{1}+m_{2}v_{2} }{2m_{2}} \notag\end{aligned}\]

を得る.

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