2階線形微分方程式のうち, 定数 , と の関数 を用いて と書けるもの, またはこの同伴方程式である のことを(2階の)オイラーの微分方程式という.
変数係数を持つ2階線形微分方程式の一般的な解法は知られていないが, オイラーの微分方程式は変数変換を行うことで定数係数2階線形微分方程式へと変形できることを議論しよう.
定数係数2階線形同次微分方程式の一般解,
定数係数2階線形非同次微分方程式の一般解
以下では対数関数が頻繁に登場するので, 物理分野で用いられる記法を一つ紹介しておこう. ネイピア数 を底に持つような対数関数 のことを と書くことにする.
オイラーの微分方程式の変数変換
オイラーの微分方程式 において, という変数変換を行おう. このとき, および は に注意すると, と表すことができるので, 式は を独立変数に持つ関数 の微分方程式 と書き換えることができる.
同次方程式の一般解
同次方程式であるオイラーの微分方程式 に対して変数変換 を行なった式 は定数係数2階線形同次微分方程式となっているので, この一般解は機械的に知ることができる. すなわち, 式に対応する特性方程式 が(i)二つの異なる実数解 , を持つとき, (ii)二つの異なる虚数解 , を持つとき, (iii)重解 を持つとき, のそれぞれに応じて基本解が決定される.(定数係数2階線形同次微分方程式の一般解)
二つの異なる実数解 , を持つとき
特性方程式が二つの異なる実数解 , を持つとき, (変数変換後の)オイラーの微分方程式の基本解の組は で与えられる. ただし, と書けることに注意すると, 基本解の組は と書き換えることができるので, オイラーの微分方程式(式)の一般解は次式で与えられる.
二つの異なる虚数解 , を持つとき
特性方程式が二つの異なる虚数解 , を持つとき, (変数変換後の)オイラーの微分方程式の基本解の組は で与えられるので, オイラーの微分方程式(式)の一般解は次式で与えられる.
重解 を持つとき
特性方程式が重解 を持つとき, (変数変換後の)オイラーの微分方程式の基本解の組は で与えられるので, オイラーの微分方程式(式)の一般解は次式で与えられる.
非同次方程式の一般解
非同次方程式であるオイラーの微分方程式 に対して変数変換 を行なった式 は定数係数2階線形非同次微分方程式となっているので, この一般解は式の同伴方程式の二つの基本解 , と式の特殊解 を用いて で与えられる. または, まったく同値の次式で与えられる.(定数係数2階線形非同次微分方程式の一般解)